Amazon Mastercard/Amazon Prime Mastercard(旧:Amazon Mastercardクラシック)/JCB EIT等も含めて検討すべき (2) 

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レビュー内容

2008年12月にシティAmazonカードが終了となって以来、公式クレジットカードが存在しない状態となっていたAmazonですが、2014年1月に三井住友との提携という形でこのように復活いたしました。

シティの提携カードは私が一時メインとしていたこともあったので、この復活には感慨深いものがあったりします。

さて、このクラシックカードの基本仕様は国際ブランドがMasterCard限定、一般加盟店での利用は1.0%還元、Amazonでの利用は1.5%還元というものです。
海外旅行保険は付帯しないけれどもショッピング保険付帯、還元率が0.5%低下したとはいえAmazonでの利用を優遇、申込み後すぐに利用できる仮カードの存在(即時審査サービス)などは、かつてのシティとの提携カードと似通っているように思えます。

ただ一見した所、いくつかの注意点もあります。

①iDに非対応
Amazonの公式ページによれば電子マネーには全く対応していないと読み取れます。
三井住友といえば電子マネーサービスの「iD」が利用できる点が一つの売りだったと思われますが、それが削られているのは意外に思えました(三井住友ワールドプレゼントポイントがたまらない提携カードでも、iDを内蔵しているカードがあるくらいなので)。電子マネーを活用したいユーザーには向いていないといえるでしょう。
②ポイントUPモールが利用不可
このカードは貯まるポイントが三井住友ワールドプレゼントポイントではなくAmazonクレジットカードポイントという独自ポイントになっています。
三井住友カードでは一般的にネットショッピングにおいてポイントUPモールというポイントサイトを利用できます(Amazonもある)が、このサイトは独自ポイントを採用しているカードでは利用できないため、Amazonカードでは利用できません。
③ポイント交換単位が25000ポイント(一般加盟店利用25万円、Amazon利用16万7千円分)
ポイント有効期限は4年と長いのですが、ポイントの交換単位が結構大きめです(かつてのシティ提携カードよりも大きい)。年間数万円程度の利用がない場合、ポイントを活用する前に失効する可能性があります。

以上のことから、同じ還元率を実現できる別のカードも比較対象に入れて検討するのを現状ではおすすめします。

例えばJCBのJCB EIT。
このカードは基本1%還元ですが、JCBのポイントサイトであるOki Dokiランドを利用できるため、Amazonでの利用はAmazonカードと同じ1.5%還元を実現可能です。
JCB EITは電子マネーのQUICPayを利用可能(カード一体型もある)ですし、ショッピング保険の他に海外旅行保険も付帯しています。そしてTポイント自動移行コースに登録しておけば毎月1ポイントから自動的にTポイントへ移行(1ポイント→Tポイント5ポイント)してくれるため、ポイントの失効リスクもありません。

また当カードと同じ基本1%還元のカードでは、楽天カードやYahoo!JCBカードなどはポイントの利用単位が低く、失効のリスクを抑えられます。
そして毎月の利用金額がそれなりにある場合、JACCSのReader'sカードやExtremeカードを使ったほうがAmazon利用以外でも高還元となります(共にAmazonで利用可能なデポジットやギフト券へ交換可能)。

久々に登場した公式カードということで注目されている方も多いと思われますが、
現状ではクラシックに関しては、公式カードといえどもそこまで強みがあるとは言いがたいように見えます。

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レビューコメント

「Orico Card THE POINT」のAmazon利用時の還元率は2.0%でした。
この場を借りて訂正します。
補足ですが、2014年6月にまたAmazon MasterCardと比較すべき有力なカードが登場しています。
オリコが発行する「Orico Card THE POINT」がそれ。

このカードは基本1%還元ですが、オリコモールを通すことによりAmazonの還元率は当カードやJCB EITと同等の1.5%還元になります。
また、ポイントの有効期限は獲得から1年と短いのですが、500ポイント(5万円利用相応)からAmazonのギフトカードに交換することが出来ます。
そしてこれが最大の長所ですが、iDとQUICPayがカードに付帯しているのでiPhoneなどFeliCa非搭載の携帯電話ユーザーでもポストペイ型電子マネーの恩恵に預かることが出来ます。

またその他、2月にはJACCSから年会費無料で常時1.25%を掲げ、JACCSモールが利用可能(Amazonは1.75%還元になる)な「REXカード Lite」というのも登場しています。普段利用の還元率では年会費無料のものとしてはこれは最高レベルです。

今のAmazonカードの最大の長所はシティカード時代から変わらぬ仮カードでの買い物利用が可能な点と言えますが、カード取得後の使い勝手やサービスでは新たな年会費無料カードが続々と登場する中、巷の1%還元カードと比較しても、いくらか見劣りする面が否めないように思えます。

シティカード時代のようにAmazonを「2%」還元とするような、思い切った改善策を期待しています。