ゴールドカードセゾン/実質年会費無料ゴールドで紙の会報誌付き。しかし古臭い… (0) 

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ゴールドカードセゾン
評価点数 星4つ(4)

レビュー内容

■実質年会費無料でフルサービスゴールドカード
これまでもゴールドカードに実質年会費無料の優待を付帯し会員集めをしてきたクレディセゾン。
過去には募集対象の法人を限定してゴールドAMEXを「年一回以上決済すれば翌年度年会費無料を永年適用」という形で募集していました。
募集対象を限定解除し公式Webサイト上で広く訴求し、また国際ブランドもAMEXのみからVISA/MasterCardに拡大しました。

■募集する国際ブランドに注意
実質年会費無料優待を付帯してからのことか分かりませんが、時期によって申込可能な国際ブランドが限定されるようになっています。
2021年末から2022年1月の頃はVISAのみであったように記憶しています。2月か3月にMasterCardブランドのみとなり、MasterCard狙いの私はこの時期に申し込みしました。現在はV/M両方に申込可能ですが、JCBは継続的に申込不可です。
国際ブランドへの流入量を制御したいのかと想像はしますが、どれほどの効果があるのか、また目的は何であるのか、私程度には想像できません。

■サービス内容にモダンな特徴は無し
クレディセゾン自身もスマホ前提であったりナンバーレスであったりするクレジットカードを試行しており、小売決済手段は目まぐるしく変化しています。そうした情勢の中で、本カードはレガシーなゴールドカード然としており、旅行保険が飛び抜けているものでもなく、特筆すべきサービスはありません。
とはいえ一つだけ、展覧会好きの私としては出光美術館の入館料優待サービス(200円引き)を挙げておきます。この優待サービスはゴールドAMEXには無く、J/V/Mのセゾンゴールドのみの特色です。とはいえ、サントリー美術館メンバーズクラブ(年会費税込6,000円)の提携館優待サービスで同じ額の優待を受けられますし、サントリー美術館の提携館は都内・国内に数多くありますので、同好の士におかれましてはこちらのご利用がより良いかと思います。サントリー美術館受付でクレカ決済可能です。

■紙の会報誌が付いてくる。が。
驚いたのが、実質年会費無料が適用されるカード会員に対しても、会報誌のexpress誌が送付されてくることです。コスト管理どうなっているんでしょう。
最近はエコを口実に…もとい建前に(表現があまり変わってない)会報誌のデジタル化を各社図っていますが、クレディセゾンのexpress誌(UCカードブランドでは「てんとう虫」)は紙の発行のみです。この点もモダンではないなぁ、と感じます。

てんとう虫/express誌の特集記事や旅行記事は昔から高品質だと感じているのですが、連載記事の執筆者選定基準が「ギャグ」(敢えてこの表現にしておきます)なのですよね。ご興味湧きましたら、公式サイトをご覧になってみてください。一名だけで破壊力抜群の方がいらっしゃいます。2020年に私が敢えて購読料を払ってexpress誌を読んでいた頃には別の方が連載陣に入っていて、その方との交替のようですが、論陣的には、同枠です。久々にexpress誌を手に取り目を剥きました。まさか毒饅頭に「毒饅頭」と札を付けて並べるとは。
クレジットカードの発行のみならず、加盟店開拓や決済サービスの企画開発を行なうような企業の会報誌で、「私は金を稼いでいるが、そのことは棚の上に上げて、日本はこれから等しく貧しくなるべき(キリッ」なんていう言動の方々に長年執筆料を払い続けるのって、どうなんでしょうね。俳句や短歌の投稿テーマや選出基準、読者投稿で掲載されるものも、昔から「カウンターカルチャー気取りの私かっこいい」的な内容が多いですし。

この日本社会の中で、どの世代がどれだけ資産を貯め込んでいて、どのセグメントを狙えば儲けやすいのか、とても素直で分かりやすい構成で、欺瞞を隠さない点は寧ろ良心的と捉えるべきかも知れません。
しかしながら私は、私よりもはるか上の世代の方ばかりが読者投稿欄に年齢を並べている様に、暗澹たる思いを抱きます(最新号ではお一人だけ40代の方が掲載されていましたが)。世代論に与するつもりはありませんが、10年後を見越した姿勢も必要ではないか、と。

express誌だけを見ていると、クレディセゾンは現在の資産保有者のことは見ているけれど将来性は無い、と思えてしまうので、静かに冊子を閉じて公式Webサイトの方で心をクレンジングします。
ん、デジタルデバイドって、こういうことか。

■まとめ
クレディセゾンのことは大好きですし末長くお付き合いさせていただきたいので、実質年会費無料のゴールドカードならば持っておきたいと申し込んだ結果、奇妙なカビ臭さが鼻についた次第です。

今夏にはSAISON GOLD Premiumなる新カードが予定されています。セゾンゴールドのバラマキは在庫処分と新カード・新サービス投入への露払いなのでしょうか。
会報誌は届く度に解体してPDF化しているので、保存できないデジタル版よりはありがたいのですが、そうは言ってもそろそろ刷新が必要だろ、と思っています。

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